死ぬまでに一度は訪れたい世界の歯医者16ヶ所

2025年7月
  • 前歯を差し歯にして人生が変わった話

    医療

    子供の頃から、私のコンプレックスは前歯でした。生まれつき少し黄ばんでいて、形も不揃い。おまけに、高校生の時に自転車で転んで少し欠けてしまったのです。それ以来、私は人前で心から笑うことができなくなりました。友達と話す時も、写真を撮る時も、いつも無意識に口元を手で隠してしまう。そんな自分が嫌でたまりませんでした。社会人になり、少しずつ貯金ができるようになった頃、私は意を決して審美歯科の門を叩きました。私の悩みを聞いた先生は、「差し歯にすれば、あなたの理想の笑顔が手に入りますよ」と優しく言ってくれました。治療への不安はありましたが、それ以上に、新しい自分に生まれ変われるかもしれないという期待が勝りました。治療は、まず古い詰め物を外し、神経の治療から始まりました。何度か通院し、歯の形を整えて型取りをする日。先生は、私の顔のバランスを見ながら、どんな形や色が似合うかを一緒に考えてくれました。そして、仮歯が入った時、私は鏡を見て息をのみました。そこには、今まで見たこともないような、白く整った歯並びの自分がいたのです。たかが仮歯、それでも私の心は躍りました。最終的なセラミックの差し歯が完成し、装着された日の感動は、今でも忘れられません。光を透かすような自然な透明感と、隣の歯と見分けがつかないほどの精巧な仕上がり。私は、何年かぶりに、心の底から思いきり歯を見せて笑うことができました。前歯を差し歯にしてから、私の人生は変わりました。口元のコンプレックスから解放されたことで、性格まで明るくなり、何事にも積極的に挑戦できるようになったのです。たった数本の歯が、これほどまでに人の心を変える力を持っている。差し歯は、私に笑顔と自信を取り戻してくれた、人生最高の投資でした。