風邪のサイン?いちご舌の赤い斑点
子供が急に高熱を出し、喉が痛いと訴えている。そして、ふと口の中を見てみると、舌が真っ赤でブツブツとした斑点で覆われている。まるでイチゴのようだ。もし、このような症状が見られたら、それは単なる風邪ではなく、「溶連菌感染症」のサインである「いちご舌」かもしれません。いちご舌は、見た目のインパクトもさることながら、その背後にある病気を見逃してはならない、重要な警告です。溶連菌感染症は、A群β溶血性連鎖球菌という細菌が、主に喉に感染することで引き起こされる病気です。感染すると、2日から5日ほどの潜伏期間を経て、38度以上の高熱、喉の激しい痛み、扁桃腺の腫れや白い膿、そして全身に広がる細かい赤い発疹などの症状が現れます。そして、この病気の特徴的な所見の一つが、舌の変化です。発症初期には、舌の表面に白い苔が付着した「白苔舌」という状態になりますが、数日が経過するとその苔が剥がれ落ち、舌の表面にある乳頭が赤く腫れ上がって目立つようになります。この状態が、熟したイチゴの表面にそっくりなことから「いちご舌」と呼ばれているのです。溶連菌感染症で最も重要なことは、適切な抗菌薬(抗生物質)による治療を最後までしっかりと行うことです。症状が改善したからといって自己判断で薬をやめてしまうと、体内に残った菌が、急性糸球体腎炎やリウマチ熱といった深刻な合併症を引き起こす危険性があるからです。もし、お子さんに高熱と喉の痛み、そしていちごのような舌の赤い斑点が見られたら、速やかに小児科や耳鼻咽喉科を受診してください。早期診断と確実な治療が、お子さんの健康を守る上で何よりも大切です。