前歯に小さな黒い点を見つけても、「まだ痛くないから」「忙しいから」と、つい治療を後回しにしてしまっていませんか。しかし、前歯の虫歯を放置することは、百害あって一利なし。時間と共に、あなたの口と体に様々な深刻な問題を引き起こします。その恐ろしい末路を知れば、今すぐ歯科医院に予約を入れたくなるはずです。まず、誰もが想像する通り「見た目が著しく悪化」します。最初は小さな点だった黒ずみは、徐々に広がり、やがて穴が開きます。笑顔から覗く黒い前歯は、清潔感を損ない、対人関係において大きなコンプレックスとなるでしょう。人と話す時や笑う時に、無意識に口元を隠すようになってしまいます。次に訪れるのが「痛み」です。虫歯が神経に近づくにつれて、冷たいものや甘いものがしみるようになり、やがて温かいものでも痛むようになります。最終的には、何もしなくてもズキズキと激しく痛む「歯髄炎」へと進行し、夜も眠れないほどの苦しみを味わうことになります。そして、この痛みを我慢し続けると、歯の神経は死んでしまいます。すると一時的に痛みはなくなりますが、これは治ったわけではありません。死んだ神経は腐敗し、歯の根の先に膿の袋(根尖病変)を作るのです。この膿は、口臭の強い原因になるだけでなく、ある日突然、顔が腫れ上がるほどの激痛を引き起こすこともあります。さらに、虫歯によって歯質はどんどん脆くなり、硬いものを噛んだ拍子に歯が大きく欠けたり、折れたりしてしまいます。最終的には、歯の頭の部分(歯冠)が崩壊し、歯の根っこだけが残る状態に。こうなると、もはや歯を残すことはできず、「抜歯」以外の選択肢はなくなります。そして、抜歯後は、ブリッジやインプラントといった、より高額で時間のかかる治療が必要になるのです。前歯の虫歯の放置は、見た目、健康、そしてお金、全てを失うことに繋がります。後悔する前に、勇気を出して一歩を踏み出しましょう。