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2025年11月
  • 子供の歯茎の色。親が注意すべき変化とは

    医療

    健康な子供の歯茎は、大人と同じように、引き締まったきれいなピンク色をしています。しかし、子供の口の中は、日々成長し、変化しているため、時として親を心配させるような色の変化が見られることがあります。その変化が、成長に伴う一時的なものなのか、それとも何らかのトラブルのサインなのかを、親がある程度見分けられるようになっておくことは、子供の口腔の健康を守る上で非常に大切です。まず、赤ちゃんが歯が生え始める時期(生後6ヶ月頃)に、歯茎の一部が青紫色に腫れ上がることがあります。これは「萌出性血腫(ほうしゅつせいけっしゅ)」または「萌出嚢胞(ほうしゅつのうほう)」と呼ばれるもので、歯が生えてくる過程で、歯茎の内部に出血が起こり、血の塊ができた状態です。見た目は痛々しいですが、ほとんどの場合、痛みはなく、歯が生えてくると共に自然に破れて消えていきますので、心配はいりません。次に、子供の歯茎全体が、赤く腫れぼったくなっている場合。これは、最も注意すべきサインの一つで、多くは「歯肉炎」です。子供は、まだ手先が器用でなく、歯磨きが不十分になりがちです。そのため、歯と歯茎の境目に歯垢(プラーク)が溜まり、細菌によって歯茎が炎症を起こしてしまうのです。この状態を放置すると、将来の永久歯の歯並びや、歯周病のリスクにも影響します。親が、毎日の仕上げ磨きを丁寧に行い、歯垢をしっかりと除去してあげることが、改善の鍵となります。また、口の中に、白い点々や、チーズのような白い膜が、歯茎や舌、頬の内側に付着している場合、「口腔カンジダ症(こうくうカンジダしょう)」の可能性があります。これは、カンジダというカビの一種が、抵抗力の弱い乳幼児の口の中で異常繁殖するもので、ミルクの飲みが悪くなったり、機嫌が悪くなったりすることがあります。この場合は、小児科や小児歯科を受診し、抗真菌薬を処方してもらう必要があります。その他にも、口内炎(白くて周りが赤い)や、転んだりして口をぶつけた際の内出血(赤紫色)など、様々な色の変化が見られます。大切なのは、毎日仕上げ磨きをする際に、歯だけでなく、歯茎の色や状態も、よく観察してあげる習慣をつけることです。何か「いつもと違う」と感じたら、自己判断せず、かかりつけの小- 児歯科に気軽に相談するようにしましょう。